泥宮 夏至の朝日の写真パネル(日の出位置は頂上よりも南) |
日本遺産を象徴する 斜め鳥居 と 架空レイライン? どう案内する? |
泥宮に夏至の朝日の写真パネルが設置されたとのこと。
日本遺産のマークが無く、もしかして補助金対象外?
泥宮は日本遺産の構成文化財ですが、申請資料には泥宮の夏至の朝日の話はありませんでした。レイライン関係の説明は、「かつては生島足島神社の西鳥居とまっすぐな道で繋がっていたといい、御神体を同じくするこのふたつの神社は、深い関係があることを示す。神社はレイラインを構成する、聖地のひとつとして親しまれている。」
(ただし「まっすぐな道」は絵図等で確認できず、後付けの脚色という可能性も。)
日本遺産ストーリーで泥宮の扱いが小さいのは、信濃国分寺-生島足島神社-別所温泉 のラインと競合するためでしょうか。太陽の線に近いはずの、王子塚、皇子塚、無量寺、手塚八幡社、塩田水上神社などを構成文化財から外しているのも競合を隠すため?
申請時には、レイラインの競合を意識する、合理的な感覚があったのかも。(関連ログ ご当地検定)
認定後に泥宮とその先に注目するようになったのは、日本遺産レイラインが脳内絶対化して、競合を避ける必要を感じなくなったため? もしそうなら、危険度は上がりますが、事例としては興味深いです…
泥宮、生島足島神社、信濃国分寺の日の出時刻は異なるので、泥宮の日の出の方角は「信濃国分寺と生島足島神社を結ぶ、夏至の朝日が照らす光の線」(日本遺産パンフレットのレイライン。実在するか未確認)とは一致せず、必ずズレることになります。生島足島神社で約1度(太陽約2個分)、信濃国分寺で約2度(太陽約4個分) どの地点・時刻の方角を選ぶ? こまけぇこたぁいいんだよ?
写真パネルの裏に解説文があって「烏帽子岳-信濃国分寺-生島足島神社-泥宮-女神岳」をレイラインと言っています。しかし、日本遺産ストーリーのレイラインは、解説文にはない「別所温泉」を通る直線です。
では、塩田地域の人は「烏帽子岳-信濃国分寺-生島足島神社-泥宮-女神岳」の直線が「別所温泉」を通ると考えるのでしょうか? 観光客にそう案内するのでしょうか? 子供達にそう教えるのでしょうか?
日本遺産は将来像をイメージできるでしょうか? 知名度向上と(”次”を見つけるための)時間稼ぎにはなったのかも… 今が分岐点?
(前向きに考えるなら、「ワクチン」のようなものにはなるのかも… 熱狂してしまう人もいるかもしれませんが…)
(2016年真田丸のときも、チャンスを活かせず、目に見えない失敗がたくさんあったような。反省無く、形式的なアウトプットばかり?)
地域の歴史で関心が高いものは(日本遺産より優先度を下げたりせずに)応援・支援した方が良いかと。
・真田氏・上田城・山城
・別所線(上田丸子電鉄)
・赤松小三郎・松平忠固
・産都上田
・木曽義仲・手塚光盛・北条氏
・加舎白雄
・農民美術
・たけしカルタ歴史さんぽみち
等々
御朱印、鉄印の真似で、各地の古道・峠道の集印の限定企画とかもどうでしょうか。(道印? 食・歴史・地理・地質等の組み合わせで。湯坂を越えて厄除け饅頭とか、鎌倉道であんぱん&コーヒーとか…)
別所線は101周年イベント(リベンジ)を積極的にやっても良いかも。100周年もほぼ単独だったので、日本遺産抜きでも変わらない?
カルタの歌「夏至の日の」は「冬の空」に訂正されたようですね。
「うえだ乙女百人一首」を製作!オリジナルデザインのカルタを「上田女子短期大学の学生有志」がつくる
https://ameblo.jp/idem2007/entry-12664130233.html
ちなみに、「塩田」「手塚」の名前は外来(山梨 笛吹市一宮町塩田(しおだ)、大阪 帝塚山(てづかやま))という話もあるそうですが、研究等は見たことがありません。
泥宮は上窪池の上で、前が烏帽子岳、後ろが女神岳(産川の水源の方向)。前後の山の方向に配置したら、たまたま、生島足島神社に向いて、夏至の日の出方向と一致した、という感じなのかも。創建や移設のときに意識していたのか、後で気付いて手直し等もしたのか。
始まりは偶然でも、そこに関係性や意味を見つけてしまうのが人間の認知・理性で、その中で文化が成立してきたことは、史実でもあり… それを現代にやっているのがレイライン研究の一側面?
補充調査報告書に大日如来関係の調査結果がありましたが、大日如来の石碑は一般的な供養碑として墓地などにあり、また、道路沿いには(馬頭観音のように)牛の供養碑としても多く建てられたと言われます。密教系の寺院、特に真言宗ではたいてい大日如来像があります。多すぎて、特定の信仰との結び付きを明確にするのはとても難しいような…
明確に否定もできないから、こじつけて強弁するには都合が良いのかもしれませんが。
看板いろいろ、信州上田・塩田平の日本遺産ストーリー
https://kengaku2.blogspot.com/2021/07/blog-post.html
夏至の朝日と別所線の赤鉄橋
https://kengaku2.blogspot.com/2021/06/blog-post_27.html
Japan Heritage delusions
https://kengaku2.blogspot.com/2021/06/japan-heritage-delusions.html
朝日いろいろ、信州上田・塩田平の日本遺産ストーリー
https://kengaku2.blogspot.com/2021/06/blog-post.html
The pagoda where time has stopped in the Sengoku period
https://kengaku2.blogspot.com/2021/05/the-pagoda-where-time-has-stopped-in.html