2020年12月5日土曜日

バーチャル別所線ガイドの動画

上窪池 養魚管理棟
上窪池 養魚管理棟(しおだ町報 昭和33年4月5日)

上田女子短期大学のバーチャル別所線ガイドの動画を見せて頂きました。
対象物をいつどこで見ることができるか曖昧だと、もやもや感が残ることがあるので、案内のどこかに一つ(最後にでも)具体的な場所や時期を入れると良い感じになるかと。例えば、真田氏の品物がこの博物館で見られる、とか、リンゴの花が4月末から5月初め頃に満開になる、とか。
実際に自分の目で見て思ったことを付け加えるのは、印象的でとても良いと思いました。
子供の心に残るような内容(会話、楽器、パペットとか。運行・安全に支障がない範囲で)を増やしてみるのもどうでしょうか。
ものまねをする必要は無く、試行錯誤を楽しんで良いのではないかと。

案内時間は数十秒~1分程度で、質問対応をする余裕はたぶん無く、そういう雰囲気でもなさそう。勉強するのはもちろん良いことですが、資料には誤りや不正確な表現も多いので、結果的に嘘を伝えることにならないようにご注意を。(日本遺産ストーリーの資料にも誤りはあります。出典御無用、メンテナンスの仕組みも体力も無い現状… 地元の記事だから(体験者の証言だから)間違いないだろうと思うのは間違いで、歪曲や誤伝も山ほど。)

塩田平の現在の主なため池の数は41とされています。塩田地域外の池や小さな池も調べれば増えますが。旧塩田町の範囲では、昭和31年128(名前のある池)、38年103(上小地方事務所の調査)、平成11年41(長野県統計資料)。(『農業の文化財 ため池をたずねる』(2000) 94頁、『長野県土地改良史 資料編』(1999) 428-429頁)
とっこ館のホームページで、昭和50年代の溜池施設台帳に「東塩田112、富士山5、中塩田13、西塩田10、別所1の141池」とありますが東塩田だけ極端に多いのは不自然で、もしかしたら112は12の誤り(合計41)かもしれません。(12も誤りかもしれません。) こんなことが普通にある分野です。

レイラインの説明文は破綻していますが… 誤りを妄信されるよりはまだ良いのかも… (「神社仏閣をはじめとする多くの文化財」とは?)
日本遺産ストーリーはタイトルだけ紹介して、中身の説明は(難解すぎて短時間では理解不能なので)省略で良いのでは。
「上田市から塩田平、別所温泉の間」も不思議な表現で、たぶん言葉の意味と意図する範囲は合致していないのでは。

(子供たちに嘘を言わせることがこれからも繰り返されるのでしょうか…
大事なのは自分の目で見て自分の頭で考えること。だまされないで。)

塩田鯉はちょっとユニークな歴史で、高度経済成長の時代(オイルショックまで)、短い間ですが生産量全国一の養鯉産地でした。
初めは理解されず、写真の養魚施設も、鯉つりのお座敷作りではないかと、うたがわれたそうです。(しおだ町報 昭和39年9月5日)

『しおだ町報 昭和33年4月5日』より
上窪池に養魚施設完成 新農事業で
 新農建設事業の一つとして、此頃上窪池に養鯉施設が出来た。塩田町では始めてで施設費は三十一万円、小さな仔鯉から飼育を始め 秋には約三、四寸位にする目的で飼育数は十万匹という。番人小屋、舟、給飼所と施設も全く出来上り、あとは仔鯉を放すのみとなつた。始めての事でもあるので、その成果が、期待されている。

バーチャル別所線ガイド動画配信のご案内
http://www.uedawjc.ac.jp/news_from_jc/2020/news_from_jc2020-05.html
春の花
https://www.city.ueda.nagano.jp/site/kankojoho/17440.html
農業用ため池データベース
https://www.pref.nagano.lg.jp/nochi/tameike/tameike-database.html
塩田地域合計41 東塩田13(下之郷9 古安曽4) 富士山5 中塩田13(本郷3 小島1 保野2 五加3 舞田2 中野1 八木沢1(※山田池)) 西塩田9(十人2 前山2 山田2 手塚3) 別所温泉1

塩田鯉
https://kengaku5.hatenablog.com/entry/34583135
日本遺産ストーリー 子供銀行券 (日本遺産スペシャル)
https://kengaku2.blogspot.com/2020/12/blog-post_31.html
曲がった直線、裸の王様、袈裟供養
https://kengaku2.blogspot.com/2020/11/blog-post_15.html
日本遺産 ストーリーのデパートメント化
https://kengaku2.blogspot.com/2020/11/blog-post_12.html
日本遺産 レイラインの幅
https://kengaku2.blogspot.com/2020/10/blog-post_15.html
新しい鞍が淵伝説
https://kengaku2.blogspot.com/2020/10/blog-post_27.html

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