2021年3月20日土曜日

別所線クイズ&パズル、東信ジャーナル アーカイブ

別所線千曲川橋梁
別所線千曲川橋梁(2012年3月)


別所線全線開通を記念して? 沿線地域の文化財クイズを作ってみました。(すべての答えをまとめると、その中に動物(3種類以上)が隠れています。これも見つけられるでしょうか?)

Q1 モイワナズナなどが自生する千曲川沿岸の断崖(長野県天然記念物)は?
Q2 江戸時代に筑前 夏井が浜にたとえられた、小石の多い景勝地(上田市天然記念物)は?
Q3 武田信玄の重臣でタバコが好きだったという言い伝えのある武将のお墓は?
Q4 映画「男はつらいよ 寅次郎純情詩集」(第18作)で寅次郎がたんか売りをしていた神社は?
Q5 鶏石という卵に似た形の石が宝物として伝わる神社は?
Q6 安政3年(安政江戸地震の翌年)松平忠優(ただます 日米和親条約・修好通商条約締結時の老中)から改築中の建物が高すぎると注意されたと伝わる、下小島のお堂は?

別所線の駅弁は聞きませんが、駅弁祭り(予約制)のようなイベントをやってみるのも面白いかも。飲食店・仕出し店のPRや郷土料理の発掘にもなりそう。(パッケージ製作はサポートが必要?)

日本遺産のスタンプラリー企画をするそうで、構成文化財すべてではないですが、1日で回るのは忙しく、2、3日が適当でしょうか。
スタンプラリー台紙を見たら"斜め鳥居"のシンボルはそのまま。長福寺銅造菩薩立像の誤字はやっと修正? 雨乞いにはキリスト教が混じった?
パンフレットよりも誤りは減りましたが地図は依然インチキ… 信濃国分寺が駅の北東? 前山寺が柳沢の青龍寺の上の辺り? 等々… だまされないで。
(信濃国分寺と泥宮を大きく動かして、偽装ラインと競合する本来の直線(信濃国分寺-生島足島神社-泥宮)を見えなくした?)
https://www.city.ueda.nagano.jp/site/nihonisan/43699.html

信濃国分寺・安楽寺の特別公開の動画(上田市行政チャンネル 2021.4.12)を見ましたが、歴史を誤解した感想のインタビューがありました。しかも誤解とわかるような解説付きで。ケースバイケースかもしれませんが、普通は絶対にこんな失礼なことはしないはず…
それと、仏塔の解説がほとんどありませんでした。仏像を本尊、塔をそのお堂のように思っている人もいるかも…

上田市のウェブサイトに観光モデルコースがありました。下之郷駅から西光寺、前山、手塚を回って別所温泉駅、等。まだ仮状態かもしれませんが。(ルート、駐車場、トイレ、必見ポイント等が不明。ウォーキングマップでは安曽神社から前山寺まで林道が近道に見えて危ない?)
(テーマ別のスタンプラリーをたくさん(10種類とか)作ってみるのもどうでしょうか。設置場所は近くのをまとめて。対象地は多い方が分散的で好ましいかと。)
https://www.city.ueda.nagano.jp/site/nihonisan/40445.html

※竜王湧水の位置はたぶん違うのでご注意を。(竜王上池の西方向の沢ではなく、南西方向の沢です。以前に行ったときは、道は池から西へ上ってから南へ折れて上り、沢の西側斜面を南へ進む感じでした。道が整備されていれば道なりに南へ折れるようですが、そのときは西へ進む道も見えていて、南へ上る分岐がわかりにくかったです。)
龍王湧水の位置です。(これも誤差はあります。航空写真で径の小さな木の中に楕円の大きな塊が見えますが、これがサワラの大木?)
https://www.google.com/maps/search/?api=1&query=36.3411,138.1693

UCVの新番組、25年前の各駅下車ウォークの再放送も面白かったです。
ローカル5000系
https://ucv.co.jp/program/cat_prg/regular/local5000/

ぜひ訪れたくなるような必見ポイントの紹介もあるといいですが、難しいのかも… のんびり、ゆるい雰囲気は悪くないですし。内容が別所線だけだと見る人が限定される可能性も。各地の公園でアウトドアランチとかもどうでしょうか。

橋と言えば、内村橋は令和3年11月に完成予定、馬坂橋はコンクリート橋に架け替えとのこと。
2021年3月27日 砂防ダム工事、馬坂橋架け替え工事について(リンクに誤りがあり、27日の別項目の方)
https://www.marukotv.jp/news/


東信ジャーナル Blog版のアーカイブ(12年分)が3月末で消えるとのこと。
記事数 54,391 記事当たりテキスト50KB 画像150KB とすると10GBほど。シンプルな構造なので抽出・編集はたぶんそれほど難しくはないかと。(記事ファイルからタイトル、日付時刻、分類(subject)、記事本文を抽出。分析と編集方法の決定が済めば残りは半日~1日ほど?)
紙媒体は図書館で保存すると思いますが、デジタルデータも保存して、できれば(権利者同意の上で)公開を継続できると便利なのですが…
一定の公共性のあることが前提ですが、図書館とか大学に期待することはできないでしょうか…
東信ジャーナル[Blog版]
https://blog.shinshu.fm/MHz/22.56/


2021年3月9日火曜日

頁岩の化石クリーニング

側線鱗
ハダカイワシ科の側線鱗?

二枚貝?
二枚貝の一部分?

UCVのナゾときチャン!!で一昨年発見されたクジラ化石の続報をしていました。昨年9月の様子が上田市行政チャンネルの動画にありましたが、今回は撮影も不可で、もしかして難航しているのでしょうか…

別所層の黒色頁岩は割れるようにしか割れず、化石クリーニングは、ほとんど何もしなくても良いか、非常に困難か、両極端のことが多いような気がします。叩けば崩壊、削っても化石との境界が見えない… (なので非破壊のデジタル採集ができるなら、その方が情報量は多いかも)

この付近の化石は戸隠地質化石博物館にも多く収蔵されているそうです。化石の種類や劣化の程度等の概要はわかるのではないかと。(『戸隠地質化石博物館 化石資料目録 1』(2014))

ところで、動画で、水に濡れた頁岩を叩いて割っていましたが、知る限りでは、ありえない方法です。崩壊することがあり、粉々になれば復元は困難。(プリオシン海岸の大学士に怒られます…)
魚の頭骨等、採集後の状態はどうでしょうか?

川原の転石(化石の露出のないもの)は石の上などで乾かして(地面では乾きません)、必要なら接着剤等で補強してから力を加減して割ります。強く叩くと、化石が壊れたり、都合良く割れても後になってひび割れ・剥離したり。
化石を採集しているのか壊しているのか、わからなくなることも…

あまり話題にされませんが、小さな化石の研究もあります。(石灰質ノジュール等の放散虫)
田邊勝彦・本山功・川村好毅・澤田大毅・柳沢幸夫「長野県上田市太郎山周辺の中新統の地質と放散虫化石層序」(2016)
https://staff.aist.go.jp/y.yanagisawa/
本山功「日本における過去20年間の新第三系放散虫化石層序学の進展」(2019)
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/bullgsj/70/1-2/_contents/-char/ja

ちいきたんけん ナゾときチャン!!  「上田にクジラ!?」のナゾ
https://ucv.co.jp/program/cat_prg/regular/nazo/
上田市行政チャンネル のびのび川遊び体験教室「浦野川で遊ぼう学ぼう!」(2020年9月開催)
https://www.youtube.com/channel/UCQUofwdBg7SAspK-jGOIDSw/videos
育成会便り(No.51) 令和2年11月30日発行
https://www.city.ueda.nagano.jp/soshiki/shogaku/3853.html

「所さんの目がテン! 東京化石探し」の動画配信を見ました。建物の石灰岩の壁のアンモナイトなど。大きな写真がたくさんあって面白かったです。(ウミユリ、サンゴ、べレムナイト、厚歯二枚貝、海綿動物、巣穴化石)
基本的には川で無許可の掘削は違法では?(川岸を掘り起こすシーンは大丈夫?) 集中・累積しない、わずかで軽微な行為なら問題にされないかもしれませんが。(個々の採集はわずかでも大勢で繰り返したら、土地の形状を変更する行為になってしまいます。情報発信にも責任はともなうかと。)
化石採集体験で「露頭・地層を掘ったり叩いたりするのはダメ」と言うと、つまらなそうな顔をしたり、無視して勝手に叩いたり… 気持ちはわかりますが、砂遊びではないので。処罰や立入禁止などの結果も。

2021年3月2日火曜日

要石の謎

要石と石碑
要石。鹿島社・香取社とは異なり上に出ている。歌の中山 清閑寺の要石のイメージに近い?

要石
細い方を下にして立てた?

石碑と要石の表面
石碑(左)と要石(右)の表面

解説板
解説板

要石の石碑
石碑(明治26年) 

新田義徳の文字
新田純(左)と新田義徳(右)の文字比較。不明瞭ですが同じ特徴。

武高国(たけたかくに)神社の要石(かなめいし)の資料を探してみましたが、今のところあまり見つかっていません。この石をどこで、誰が、どんな理由で選んだのか、上田藩への届出内容、費用等。歌人の斎藤真蔭(まかげ 1799-1875)も関係したのかも。(善光寺地震は弘化4年3月(1847))

当時、塩田平の地理的な中心は本郷と考えられていた?(生島足島神社や五加八幡社ではなく。生島足島神社は日本中央とPRしますが、塩田平の中では東部または鬼門の方角。)
(日本遺産ストーリーでは武高国神社も"1本の直線状"の中? 科野大宮社、五加八幡社、保野塩野神社、塩野入神社、八木沢天満宮 等々 どれも"1本の直線状"?)

要石は見た感じは千曲川の転石、輝石安山岩でしょうか。石碑や柵柱の石材も似ていて、もしかしたら矢沢石かも。石碑の台石は弘法山・安曽岡山付近の流紋岩。(鶏岩と同じ石)

以下、碑文です。(『上本郷のあゆみ』(第二次改訂版 2020)には奇妙な誤り多数。)
「久米由」は久米由太郎(1853?-1898)。「新田純」は新田義徳(子純? 1842-?)だと思います。(久米由太郎の生年月日は、嘉永5年2月24日、嘉永6年2月15日、嘉永6年2月25日などがありました。各出所は未確認。)
書き下し文は誤りがあるかもしれません。

修要石周柵碑
弘化丁未春三月諸圀地大震信中特甚矣當
此時塩田鄉居民畏怖驚駭不安其堵如斯者
數十日父老相議禱于常陸鹿島社且合祀神
位於郷内武高國神社而置片石於祠畔以擬
𫝂謂要石者至誠感孚果有應驗焉後災異既
熄閲年又久焄蒿之典白茅之薦知其由来者
漸将少矣鄉之善士憂焉乃移檄當時各邨醵
貲鳩工以修頺柵其木則換之以石且欲録往
事以告将来是固敦風厚俗之擧有足最善者
也故畧叙其顛末係之以銘其辭曰
   一片之石 曾安斯民
   追往諗来 郷俗維新
 明治二十六年四月中澣
  東都 久米由撰文 信濃 新田純書

要石《かなめいし》周柵《しゅうさく》を修《おさ》むる碑
弘化《こうか》丁未《ひのとひつじ》春三月 諸圀《しょこく》の地《ち》大《おおい》に震《ふる》い信中《しんちゅう》特に甚《はなはだ》し。此時《このとき》に當《あた》り塩田鄉《しおだごう》居民《きょみん》畏怖《いふ》驚駭《きょうがい》して其《その》堵《と》に安《やす》んぜず。斯《かく》の如《ごと》き者 數十日《すうじゅうにち》。父老《ふろう》相《あい》議《ぎ》し常陸《ひたち》鹿島社《かしましゃ》に禱《いの》り、且《かつ》神位《しんい》を郷内《ごうない》武高國神社《たけたかくにじんじゃ》に合祀《ごうし》し而《しか》して片石《へげいし》を祠《ほこら》の畔《ほとり》に置き以《もっ》て𫝂謂《いわゆる》要石《かなめいし》という者に擬《ぎ》す。至誠《しせい》感孚《かんぷ》し果《はた》して應驗《おうけん》有り。後《のち》に災異《さいい》既《すで》に熄《や》み閲年《えつねん》又《また》久《ひさ》し。焄蒿《くんこう》の典《てん》、白茅《はくぼう・ちがや》の薦《せん・こも》、其《その》由来《ゆらい》を知る者 漸《ようやく》将《まさ》に少《すく》なからん。鄉《ごう》の善士《ぜんし》憂《うれ》う。 乃《すなわ》ち當時《とうじ》の各邨《かくむら》に檄《げき》を移《うつ》し貲《し》を醵《つの》り工《こう》を鳩《あつ》め以《もっ》て頺柵《たいさく》を修《おさ》め其《その》木《き》は則《すなわ》ち之《これ》を換《か》うるに石を以《もっ》てし 且《かつ》往事《おうじ》を録《ろく》し以《もっ》て将来《しょうらい》に告《つ》げんと欲す。是《これ》固《まことに》敦風《とんぷう》厚俗《こうぞく》の擧《きょ》、最善《さいぜん》の者に足《た》る有り。故《ゆえ》に其《その》顛末《てんまつ》を畧叙《りゃくじょ》す。之《これ》に係《かか》るに銘《めい》を以《もっ》てす。其《その》辭《じ》に曰《いわ》く
   一片之石《いっぺんのいし》 曾《かつて》安斯民《しみんをやすんず》
   追往《ゆくをおい》諗来《くるをいさむ》 郷俗《きょうぞく》維新《これあらたなり》
 明治二十六年四月中澣《ちゅうかん》
  東都 久米由撰文 信濃 新田純書

(「追往諗来」は「往者は諫めず来者は追うべし」(論語)の逆になっていて、急激に変化する現代では過去を忘れないことも大切、というウィットでしょうか。)

ちなみに武高国神社の向きは南やや西寄りで、鳥居前に立つと正面に弘法山(塩田城)・独鈷山が見えます。起源は不明ですが、塩田北条氏や村上・福沢氏の時代も同じなら、領主の本拠を向いた(北やや東寄りで鬼門に近い方角にある)八幡神社だったことになります。

志賀溶結凝灰岩(佐久石)、渋沢栄一、力石
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信州レイライン
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別所神社、縁結びの謎
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